【午後問題編】応用情報技術者試験に最短で合格する勉強法

応用情報技術者試験(AP)

「応用情報技術者試験(AP)にとりあえず申し込んでみたけど、勉強時間が取れない…」
「午後試験の記述で得点が取れるか不安…」
こういった方のために、応用情報技術者試験の午後試験の効率的な勉強方法や記述のコツ、戦略的な得点の取り方を解説します。

ちなみに、午前問題対策は以下の記事でご紹介しています。
この記事を読めば過去問から出る割合やどの年度の問題が出題されるかなど、やらなければいけないことを最小限に絞って対策ができるので、まだご覧になっていない方はぜひリンクから飛んでみてください。

【午前問題編】応用情報技術者試験に最短で合格する勉強法
応用情報技術者試験を取りたいけど忙しくて勉強時間が取れなかったり、試験まで時間が無いという方は多いと思います。そのような方のために、応用情報技術者試験に最短で合格する勉強法とおすすめの参考書を理由付きでご紹介します。ぜひご覧ください。
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応用情報技術者試験に最短で合格する勉強法

応用情報技術者試験の午後問題の形式

午後は、150分で11問の大問が出題され、1問が必須、残りの10問から4問を選べばよいという構成です。

出題範囲は以下です。1の情報セキュリティのみ必須、2~11の中で4問好きな問題を選んで解きます。

  1. 情報セキュリティ(必須)
  2. 経営戦略
  3. プログラミング(アルゴリズム)
  4. システムアーキテクチャ
  5. ネットワーク
  6. データベース
  7. 組み込みシステム開発
  8. 情報システム開発
  9. プロジェクトマネジメント
  10. サービスマネジメント
  11. システム監査

効率的に過去問を解くために頭に入れておくべきこと

また、午前と同じように午後も過去問を解くことが一番効率が良いです。
問題形式や記述の解答方法、時間配分が分かるからです。

例によって過去問道場を使うことをおすすめします。
親切に分野別に問題をまとめてくれているし、解説も付けてくれているし、至れり尽くせりです。
日本のIT人材育成にめちゃめちゃ役立っているであろう神サイトです。

ただし、午前のように全く同じ問題が出るわけではないですし、大問1問解くだけで30分かかるので漠然と過去問を演習するのは効率が悪いです。
実際勉強してみて感じたポイントを以下にまとめます。

効率的に過去問を解くためのポイント
①対策する分野を絞る
②記述は問題文の言葉を使って書く

以下、それぞれ解説していきます。

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対策におすすめの分野は?

私の受験結果です。「プログラミング」「組込みシステム開発」「情報システム開発」「サービスマネジメント」を選択しました。

6~7分野を選んで対策しましょう

10問中4分野だけだとさすがに厳しいですので、6~7分野を選んで対策しましょう。

「結局あまり絞り込めてないじゃん!」と思われそうですが、
ほとんど国語の問題で覚えることが少なく対策に時間が取られない問題もあります。
(後述します)

午後の問題は残念ながら記号と記述の割合が大問や年によってかなり違います
「え、論述じゃん…」みたいに全部長文を書かなければいけない問題もあれば、10文字や20文字の短文を1~2個書けば済む問題もあります。(後者の方が得点が取りやすいかと言われればそれはまた別の話です。でも心理的にかなり辛いです。)
それだけではなく、難易度と平均点も大問や年によって異なるので、試験本番に様子を見ながら簡単そうな問題を選択するという戦略の部分が非常に重要です。

下記の分野別の分析を見て、自分が高得点を取れそうな分野を6~7分野選んで対策することおすすめします。
さらに付け加えるなら、必要な対策が少ない「国語系」ばかりを選ぶと高得点が期待できないことから、1分野か2分野はテクノロジ系を選んで対策をしてみた方が良いと思います。

それぞれの分野の感想

各分野について思ったことをさっくりと書いていきます。
だいたいおすすめ順に並べています。

組み込みシステム開発

個人的に一番おすすめです。
サービス系やシステム監査ほど国語の問題というわけではなく、プログラミングやネットワーク、データベースほど専門知識が要求されるわけでもないので、過去問を解くことで短時間の対策で高得点を狙うことができるのではないかと思います。

私の周りの受験者もかなり受けていましたし、ネットでも組み込みシステム開発が穴場であることは多く言及されていますので、一度見てみることをオススメします。

プログラミング

プログラミングを少しかじったことのある方や理系の方におすすめです。
問題文を理解するのが大変で、分からない問題は分からない世界なので対策をするのは結構大変かもしれません。過去問をじっくりと解くのが良い練習になると思います。
アルゴリズムに詳しい方は満点近く取れると思います。

システムアーキテクチャ、情報システム開発

  • 専門知識が極端に多く要求されるわけでもない
  • 問題文から読み取る国語の問題が極端に多いわけではなく、手堅く得点できる余地がある

という組み込みシステム開発と同じような理由で私は解きやすかったです。
IT初学者だと少し厳しいかもしれませんが、理系の方なら検討してみると良いのではないかと思います。

ただし出題される範囲がふわっとしていて結構広いように感じるので、はまらない問題が出ることが多いかもしれません。

データベース

詳しい方なら満点を狙えると思います。
聞かれる単語は少ないです。
プログラミングと似たような雰囲気で、問題文を理解するのが難しく、文章を追っていって解くパターンです。
SQL文やE-R図が苦手でなければ解いてみるのが良いと思います。

その他ストラテジ系、マネジメント系

一言で言うと「国語の問題」です。
必要な専門知識は少ない(例えばストラテジだと分析方法の名前とかは出てくるけど、それくらいかな?)一方で、比較的記述が多いです。
文系の方におすすめです。

テクノロジ系に対して策に時間を掛けなくて良い、問題を読むことができれば(テクノロジ系で全く分からない問題が出た時に比べて)大きく落とすことがないという長所があります。

一方で、高得点を狙うことが難しいです。
合格点は6割ですが、6割を大きくアウトパフォームすることは難しいです。
一方テクノロジ系は詳しくなれれば満点も狙えますし、1分野でもそのような分野があれば平均で6割超えるのはかなり楽になります。

ネットワーク

難しい。ネットワーク系の業務をやっている方や専攻の方以外はあまりオススメしないし、そういう詳しい人しか受けてないから平均点をだいたい合わせるために問題を難しくしてて素人が受けると大やけどするみたいな地帯というイメージ(あくまで個人の感想です)。
私は一番最初に諦めました。

問われる専門用語とか専門知識が多い分、そのような知識を持っている方なら安定して高得点を狙えます。

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記述は問題文の言葉を使って書く

おそらく多くの方が記述を不安に思っておられると思いますし、せっかく過去問を解いても自分で合っているか分からず、フィードバックできないままであれば効果が薄くなってしまいます。
記述の書き方を学んでから過去問を解くことが重要です。

そこで2つ目のポイントですが、記述は自分の言葉ではなく問題文の言葉を使って書きましょう
文章を書かせる問題は、ストラテジ系・マネジメント系の「国語」の問題ではなくても問題文にほとんど書かれており、その単語を繋ぎ合わせて文にするようなイメージで解答すれば大丈夫です。

具体例:令和元年秋期の問題(ネタバレ注意)

説明が難しいので1問例題を持ってきました。令和元年秋期の問題です。

問題文

過去問道場からお借りしました。
令和元年秋期の午後問題 問1の情報セキュリティの問題です。
最初のブロックだけ引用します。

P社は,工場などで使用する制御機器の設計・開発・製造・販売を手掛ける,従業員数約50人の製造業である。P社では,顧客との連絡やファイルのやり取りに電子メール(以下,メールという)を利用している。従業員は一人1台のPCを貸与されており,メールの送受信にはPC上のメールクライアントソフトを使っている。メールの受信にはPOP3,メールの送信にはSMTPを使い,メールの受信だけに利用者IDとパスワードによる認証を行っている。PCはケーブル配線で社内LANに接続され,インターネットへのアクセスはファイアウォール(以下,FWという)でHTTP及びHTTPSによるアクセスだけを許可している。また,社内情報共有のためのポータルサイト用に,社内LAN上のWebサーバを利用している。P社のネットワーク構成の一部を図1に示す。社内LAN及びDMZ上の各機器には,固定のIPアドレスを割り当てている。

応用情報技術者過去問題 令和元年秋期 午後問1

この後を要約すると、P社に不審なメールが届き、その添付ファイルを展開して実行してしまったPCでは不審なプロセスが動いていた。インターネット上の特定のサーバと不審な通信を試みた形跡があるものの、不審な通信はSSHを使っていたので特定のサーバとの通信には失敗していた

問2では、この不審なプロセスが特定とのサーバとの通信に失敗した理由を20字以内で答えなさい。という問が出題されます。

考え方・記述方法

問題文に「SSHを使っていたので」と書いてあることから「SSHの仕組みが原因なのかな、どういう特徴があるんだっけ…」とか考えそうですし受験問題だとそれが聞かれそうですが、そんなことは全く考える必要ありません。

受験問題のように、1から自分で聞かれている技術や特徴を考え、単語をひねり出して答えるといった作業はミスリーディングです。答えはほとんど問題文に書かれています。

問題文をよく読むと、「FWでHTTP及びHTTPSによるアクセスだけを許可している 」と書いてあるのでSSHによる通信はFWによって遮断されます。それだけの話です。

答えはなるべく問題文の単語を使った方が良いので、「アクセス」「許可」を使います。
「FWでアクセスが許可されていないから」と書けば正解です。

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応用情報技術者試験対策におすすめの参考書

午前/午後に共通して、応用情報技術者試験に必要な知識がこれを見れば一通り分かる!という参考書として、当ブログでは以下の参考書をおすすめしています。
分野別にとてもわかりやすくまとめられています。

午後に特化した知識だけ見たい!という方や、解答に至るまでのプロセスをもう少ししっかりと身に付けたいという方は、以下の参考書が非常にわかりやすくおすすめです。

その他のおすすめ参考書や、IT初学者の方が最初に読むべき本などを以下の記事で詳しく解説しています。どの参考書を買うかお悩みの方は以下の記事を読むことをお勧めします。参考書を比較し、自分の目的に合った参考書を買えるようになるからです。

応用情報技術者試験のおすすめ参考書4選【目的別に比較】
「応用情報技術者試験を受験したいけど、どの参考書を選べば良いのだろう?」とお悩みの方向けに、おすすめの参考書を4つ紹介しています。IT初学者向けにおすすめの本、午後問題に不安を持った人向けの本など、目的別に比較を行っています。
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まとめ

長くとりとめのない記事になってしまいました。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。

午後はとにかく戦略が重要で、戦略的に分野を絞って対策し、当日解くときに難易度が低そうな問題を選択し、問題文の言葉を使って答えるという戦略的な突破方法を知っておくことが重要、というお話でした。

少しでも参考になれば幸いです。

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